【中学生の親御さんへ】子どもが勉強を苦しむ「本当の理由」とは?
指導歴20年の塾長が教える日常の知識の重要性
「うちの子、いくら机に向かっても全然成績が上がらない…」
「学校の授業についていけていないみたいで心配…」
中学生のお子さんをお持ちの親御さんから、毎日のようにこうしたお悩みを伺います。
こんにちは。
指導歴20年以上、日々多くの中学生たちと真っ直ぐに向き合っている塾長の鶴崎です。
長年、本当にたくさんの子どもたちの学習を見てきて、
ある一つの「決定的な違い」に気づきました。
それは、勉強が苦手な子どもたちは決して「頭が悪い」わけでも
「やる気がない」わけでもない、ということです。
彼らが勉強を苦しく感じてしまう本当の理由——
それは、「日常生活の中での知識の吸収」が少なく、学校で習うことがすべて「初めて聞く言葉」に
なってしまっているからなのです。
今回は、子どもたちがなぜ勉強で行き詰まってしまうのか、
そしてご家庭でできるちょっとしたサポートについて、わかりやすくお話しします。
なぜ「初めての知識」ばかりだと勉強が苦しいのか?
想像してみてください。
あなたが全く知らない国の、全く知らない言語で書かれた歴史の本を
読まなければならないとしたら、どうでしょうか?
登場人物の名前も、地名も、文化も、すべてが「初耳」。
それをいきなり「覚えなさい」「テストをします」と言われたら、
大人でも途方に暮れてしまいますよね。
実は、勉強が苦手な子どもたちの頭の中では、これと全く同じことが起きています。
例えば、社会の授業で「円高・円安」や「少子高齢化」という言葉が出てきたとします。
日頃からニュースを見たり、大人たちの会話の中でなんとなくでも耳にしたことがある
子にとっては、「ああ、テレビで言っていたあれか」と、
すでに頭の中にある知識と結びつけることができます。
しかし、日常生活でそういった情報に触れていない子にとっては、「円高」という言葉の形から、
その意味、社会への影響まで、すべてをゼロから暗記しなければなりません。
つまり、吸収しなければならない知識量が、普通の子の何倍、
あるいは何十倍にも膨れ上がってしまっているのです。
これでは、勉強が苦しくて当然です。
「知っている」というフックが学力を引き上げる
人間の脳は、完全に新しいものを記憶するよりも、
「すでに知っていること」に関連づけて覚える方がはるかに得意です。
・スーパーに一緒に買い物に行ったときに見かけた「産地」の都道府県
・家族旅行で行ったお城や歴史的建造物
・食卓で話題に上った最近のニュースや世界情勢
こうした日常生活でのちょっとした見聞きが、子どもたちの頭の中に
「知識のフック(引っ掛かり)」を作ります。
学校の授業で新しいことを習ったとき、このフックが多ければ多いほど、
知識はスポンジのようにスムーズに吸収されていきます。
勉強ができないと悩む多くの子は、単にこの「フック」が同年代の子より少ない状態のまま、
中学校の膨大な学習範囲に直面してしまっているのです。
ご家庭でできる!日常を「知識の宝庫」にする3つのヒント
では、親御さんにできることは何でしょうか?
「もっと本を読みなさい!」「ニュースを見なさい!」と無理強いしても、
子どもは反発するだけですよね。
大切なのは、自然な会話の中で知識のフックを増やしてあげることです。
・「これ、なんだろうね?」を一緒に楽しむ
食卓に並んだ食材を見て「この鮭はチリ産だって。チリってどこにあるんだろうね?」と、
スマートフォンの地図アプリで一緒に調べてみる。
これだけで立派な地理の勉強になります。
・ニュースに対する「親の感想」をつぶやく
テレビのニュースを見ながら、「へえ、今こんな技術があるんだね」「お父さんはこう思うな」と、
大人の視点や感想を声に出してみてください。
子どもはそれを聞いているだけでも、社会への関心のアンテナが少しずつ立っていきます。
・子どもの「なぜ?」をスルーしない
子どもが何か疑問を持ったとき、それがどんなに些細なことでも「いい質問だね!」と受け止め、
一緒に調べる姿勢を見せてあげてください。
子どもたちは何倍も頑張っている
「勉強しなさい!」と叱りたくなる気持ちは、痛いほどよくわかります。
しかし、まずは「この子は、他の子の何倍もの量の知識を、ゼロから必死に処理しようと
頑張っているんだな」と、その苦しさに共感してあげてほしいのです。
家は子どもにとって、ホッとリラックスできる安心の場所であるべきです。
だからこそ、ご家庭では無理に勉強を教え込もうとするのではなく、
日々の生活の中で楽しく「知識の種まき」をしてあげてください。
その小さな積み重ねが、やがて学校の授業や塾での学習と結びついたとき、
「あ、これ知ってる!」「わかった!」という確かな自信と、成績アップにつながっていくはずです。















