【失敗は『悪』じゃない。むしろ『伸びるチャンス』です】
こんにちは、
京都 西京区 桂の桂中・桂川中対象
毎日塾に通える個別指導塾
遊学館の塾長の鶴崎です。
「この子に辛い思いをさせたくない」
保護者の方から、よく耳にする言葉です。
当然のことです。
泣いて帰ってきた日、悔しそうにうつむく姿、落ち込んでご飯も進まない様子
――できることなら、そんな思いはさせたくない。
でも、教育の現場に20年以上身を置いて、はっきりと感じていることがあります。
それは、失敗から学んで立ち上がれる子の方が、長い目で見て圧倒的に強いということです。
「失敗しないこと」がゴールじゃない
たとえば、ある中学生の話をしましょう。
彼はとても優秀で、コツコツと努力を重ねるタイプ。
小テストもほぼ満点。学校の先生からも「安定している」と評価されていました。
ところが、ある模試で思ったような点が取れず、大きく崩れてしまったんです。
「なんで? 今回だけなのに」と思うかもしれませんが、彼にとっては『初めての本気の失敗』。
それまで積み上げてきた「できる自分像」が音を立てて崩れ、自信を失ってしまいました。
このように、小さな成功体験だけで作られた自己肯定感は、とてももろいものです。
ガラス細工のように、一度ヒビが入ると元に戻すのが難しい。
一方、もうひとりの子。普段から浮き沈みがあり、テストでも上手くいかないことが多い。
でもそのたびに、「どうしたら次はうまくいくか?」と問い直して、自分なりに工夫する子でした。
間違い直しも熱心に取り組み、先生にも質問をたくさんしていました。
そして気づけば、じわじわと成績が上がり、
最終的には最初の子よりも高い偏差値を取るようになっていたのです。
「強い心」は、失敗の中で育つ
この違いを生むのは何か? 私はこう思っています。
「失敗=ダメなこと」と思っているか、それとも「失敗=学べるチャンス」ととらえているか。
これだけです。
前者は「失敗しないこと」を目標にしがちです。
でも、それでは失敗に出会った瞬間、立ちすくんでしまう。
対して後者の子は、転んでも「どうすれば次は転ばないか」を考える。
だから、何度でも立ち上がれる。
つまり、『ピンチをチャンスに変える力』こそが、
これからの時代を生きる子どもたちに必要な『本当の強さ』なのです。
親にできるのは、「守る」ことじゃなく「信じる」こと
ここまで読んで「でも、やっぱり辛そうな顔を見るのはつらい」と思われた方もいるでしょう。
私も同じです。
でも、だからこそ、あえてお伝えしたい。
子どもが失敗したとき、守ってあげることよりも大事なのは、『見守る勇気』です。
「大丈夫。あなたなら、ちゃんと乗り越えられるよ」
そう声をかけてあげるだけで、子どもの心には『自己信頼』の芽が育ちます。
遊学館でも、成績を伸ばすだけではなく、
子どもたちが「自分はできる」「やってみよう」と思えるような関わりを大切にしています。
ときには悔し涙を流すこともありますが、
その経験が、次の一歩を踏み出す糧になる。
そう信じて、日々子どもたちと向き合っています。
最後に
失敗を恐れない子に育てるには、まず大人が失敗を受け止められる心を持つことが大切です。
「うまくいかなかったけど、そこから何を学んだか」
「またチャレンジしようと思えたか」
この視点を、私たち大人が持つだけで、子どもの成長はぐっと加速します。
未来の困難に負けない、しなやかでたくましい心を育てるために――
子どもたちにはぜひ、『転んでも立ち上がる力』をプレゼントしてあげてください。
それこそが、子どもにとって一生の財産になると、私は信じています。