「やる気」と「願望」の大きな違い

【中学生の保護者へ】うちの子の「やる気」は本物?

20年の塾長が教える「やる気」と「願望」の大きな違い

中学生のお子さんをお持ちの保護者の皆様、毎日のお弁当作りやサポート、本当にお疲れ様です。

「うちの子、テスト前になると『今回は頑張る!』って言うんですが、全然行動が伴わなくて…」

「『成績を上げたい』という気持ちはあるみたいなんですが、机に向かいません」

面談をしていると、このようなお悩みを本当によくお聞きします。

20年以上、多くの中学生たちと真正面から向き合ってきましたが、

実はこの現象には明確な理由があります。

特に、なかなか成績が伸び悩んでいる子たちの多くは、

「やる気」という言葉の意味を少し勘違いしているのです。

今日は、お子さんが陥りがちな「やる気」と「願望」のズレについて、わかりやすくお話しします。

 子どもたちの言う「やる気」の正体

成績が下位層で伸び悩んでいる生徒たちと話していると、「成績を上げたいか?」という質問には、

ほぼ全員が「はい!」と元気よく答えます。

「やる気はある?」と聞いても、「あります!」と返ってきます。

決して嘘をついているわけではありません。

本人たちは大真面目です。

しかし、彼らの言う「やる気がある」という感覚を紐解いていくと、

大人や成績上位の子たちが考える「やる気」とは決定的な違いがあります。

本来の「やる気」とは、「何か目標を成し遂げるために、自分から進んで

(時にしんどい思いをしてでも)取り組む姿勢」のことです。

しかし、伸び悩む子たちの多くは、「とにかく良い点数という結果がほしい!」

「親や先生に褒められる成果をちょうだい!」という感覚を、「やる気」だと錯覚しています。

2. 「やる気」と「願望」は全くの別物

つまり、多くの子どもたちは「やる気」と「願望(ただの願いごと)」の区別がついていないのです。

・【願望】 「次の数学で80点とりたいな」「ゲームを買ってもらうために成績あがらないかな」

・【やる気】 「80点とるために、今日はこの問題集を3ページ完璧にしよう」

「間違えた問題をもう一度解き直そう」

「願望」は、結果だけを欲しがっている状態。

魔法のように、楽をしてポーンと成績が上がることを夢見ている状態です。

だから、「成績上げたい!(=願望)」と言いながら、

スマホをいじり続けてしまう矛盾が生まれます。

厳しい言い方になってしまいますが、「結果がほしい」と願っているだけで、

そのための泥臭い行動が伴っていないのであれば、それは「やる気がある」とは言えません。

「願望」を本物の「やる気」に変えるには?

では、ただ結果を欲しがっているだけの「願望」を、

行動を伴う「やる気」に変えるにはどうすればいいのでしょうか。

「やる気を出させよう」とモチベーションの上がる言葉をかけたり、

ご褒美を用意したりすることも一つの手ですが、それだけでは根本的な解決にはなりません。

20年の指導経験からたどり着いた一番確実な方法は、

「四の五の言わずに、まずは圧倒的な量の反復練習をこなす環境に身を置くこと」です。

やる気(気持ち)が先にあって、

その後に勉強(行動)がついてくると思われがちですが、実は逆です。

行動するから、後から本物の「やる気」が湧いてくるのです。

・何度も何度も、同じ問題を反復して解く。

・嫌でも机に向かい、手を動かす量をこなす。

この「圧倒的な量」をこなす過程で、「あ、自力で解けた!」「わかるようになった!」という

小さな成功体験が積み重なります。

その小さな成功体験こそが、「もっとできるようになりたいから、次も自分からやろう」という

本物の「やる気(自発的な行動)」、そして自ら学ぶ力に変わっていきます。

まずは「行動の量」に目を向けてみましょう

もしお子さんが「やる気はあるよ!」と言いながらゴロゴロしていたら、

「それは『願いごと』であって『やる気』じゃないんだよ」と、ぜひ一度お話ししてみてください。

そして、「魔法のように結果が出ることはない」という現実を少しずつ受け入れさせ、まずは「1日10問だけは必ず反復する」といった、具体的な行動量に落とし込んであげてください。

結果を「願望」するだけの日々から抜け出し、泥臭く「量」をこなす。

その先にしか、本物の学力アップはありません。

保護者の皆様の温かい、けれどブレないサポートが、

子どもたちの目を覚ます大きなきっかけになります。