「子どもの希望に任せています」という言葉の危うさ

『子どもの希望に任せています』という言葉の危うさ

こんにちは、

京都 西京区 桂の桂中・桂川中対象

毎日塾に通える個別指導塾

遊学館の塾長の鶴崎です。

お母さん。

ある中学3年生の子がいました。

進路を決めるとき、親御さんはこう言ったそうです。

「本人の希望に任せています。自分で決めさせたいので」

その子は「楽そうだから」「友達が行くから」という理由で高校を選びました。

親御さんは「まあ、本人が決めたなら」と口を出しませんでした。

しかし、入学して半年もしないうちに壁にぶつかりました。

授業についていけない。

周りの環境にも馴染めない。

必死に頑張っても空回りして、成績は下がる一方。

ある日、母親に向かって泣きながら言ったそうです。

「なんであの時、止めてくれなかったの?」

その瞬間、お母さんは言葉を失いました。

任せたことが愛情だと思っていたのに、実は子どもを一人にしてしまっていた。

その後悔は、今も胸に残っていると打ち明けてくださいました。

中学生は、まだ現実を知りません。

未来を見通す力もありません。

目先の楽しさや気安さに流され、安易な選択をしてしまう。

だからこそ、親の役割があるのです。

危うい選択にはブレーキを。

甘い考えには現実を。

そして、より良い選択肢を見せてあげること。

それは自由を奪うことではなく、未来を守る『愛情』です。

20年以上、数え切れないほどの子どもたちを見てきました。

はっきり言います。

「子どもの希望に任せています」という言葉ほど、

子どもを孤独に追いやるものはありません。

お母さん。

どうかお子さんを一人にしないでください。

あなたの声かけひとつ、導きひとつが、我が子の未来を大きく変えます。

そして、最後は子どもに「自分で決めた」と思わせてあげてください。

その経験こそが、強く生きていく力になるのです。