【夏期講習14日目】
「言われたとおりにやる」が、なぜこんなに難しいのか
こんにちは、
京都 西京区 桂の桂中・桂川中対象
毎日塾に通える個別指導塾
遊学館の塾長の鶴崎です。
夏期講習も14日目です。
夏期講習も中盤を過ぎ、
ようやく教室全体に「受験生らしい空気」が出てきました。
しかし、実はこの時期、私が最も苦労しているのは、
難しい応用問題の解説ではありません。
子どもたちに「言われたことを、言われたとおりにやらせること」です。
一見、当たり前に思えるこの行動。
でも、これが本当にできる子は、実はとても少ないのです。
「自分なり」のやり方で、結果が出るほど勉強は甘くない
例えば、問題演習をするとき、
「まず問題文を音読しよう」
「式ではなく、言葉で理由を説明しよう」
と指示しても、
・面倒だから飛ばす
・やっている『フリ』だけして次に進む
・勝手に別の方法でやる
こういったケースが頻発します。
子どもたちに悪気があるわけではありません。
でも、多くの場合、「楽したい」「面倒くさい」という気持ちが
無意識に判断をゆがめ、
『自分に都合のいいやり方』に流れてしまうのです。
成績が伸びない原因は「逃げ癖」にある
勉強ができない子ほど、実は「理解力がない」のではなく、
「言われた通りにやらない」ことが最大の原因です。
そしてその背景には、「失敗したくない」「怒られたくない」といった感情があり、
「正面から向き合うより、逃げる」ことを無意識に選んでしまっています。
これは、いわば『逃げ癖」です。
この癖を変えるには、時間がかかります。
「ちゃんとやりなさい」と何度言っても、心に届かない限りは繰り返される。
だからこそ私たちは、毎日同じことを、あえて何度も言い続けています。
「わかりやすい授業」以前に必要なこと
保護者の方の中には、
「もっとわかりやすく教えてほしい」
「丁寧に解説してくれたら、子どももできるようになるのでは?」
とお感じの方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、私たちも説明の仕方には毎回工夫をしています。
でも、どれだけ良い授業をしても、
それを「その通りに実行できない子」には、成果が出ません。
まずは、「言われたことを、言われた通りにやる」こと。
この意識を身につけてもらうところから、私の指導は始まります。
今、時間をかけてでも意識を変える意味
受験までの時間は限られています。
だからこそ、「効率よく」「一気に伸ばす」方法を
求めたくなるお気持ちも、よくわかります。
でも、意識の土台が整っていないまま上辺だけの勉強をしても、
結局結果はついてきません。
遠回りに見えても、「まずは言われたとおりにやる」という
基本姿勢が身につけば、
そこからの伸びは一気に加速します。
今はその『踏ん張りどころ』です。
保護者の皆様には、
ぜひ「わが子はちゃんと指示通りにやれているか?」という視点で、
日々の勉強姿勢を見守っていただければと思います。
本当の意味で『受験生』になるには、
まずは大人の言葉を受け止め、
実行できる「素直さ」を育てることが不可欠です。
そしてそれは、ご家庭と塾とが手を取り合って取り組むテーマでもあります。
引き続き、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。